GREENBOWLのことをよく知っていただくために、日々のできごと、野菜や生産者の方のこと、お店のこと、メニューやおすすめの食材のことなどを、写真とともにお届けします

さつまいも、ハーブ生産者大和田亨さん

大和田亨さん
さつまいも、ハーブ生産者(野菜生産者)

ひたちなか食彩倶楽部 大和田農園

茨城県ひたちなか市のひたちなか海浜公園に近い沿岸部で、さつまいもや多品種の野菜、ハーブを生産しています。大和田さんは先祖代々この土地で主にさつまいもを生産されている農家。GREENBOWLでは、季節のスープとしてさつまいもを、グリーンズグリーンには様々な季節の野菜やハーブを使わせていただいています。海風が吹きぬける畑を訪ねて、お話を伺いました。

Q:野菜づくりで大切にしていることは、どんなことですか?

大和田さん:それぞれの野菜が持っている個性を大切にしています。私の野菜の栽培の仕方は、手をかけないことです。手をかけて、大きさや味を規格に合わせることはせずに、その野菜、植物が持っている生命力を最大限に引き出すことで、力強い味、香りのある野菜ができると考えています。GREENBOWLやレストランに野菜を届けるときは、新聞紙にその日に畑で収穫できた様々な野菜をいっしょに包んでいます。その時、その季節の旬が、その一包みに入っています。新聞紙を開いた時に、その日の畑を感じてもらえたら嬉しいですね。そして旬の野菜から得たインスピレーションを、料理や接客に活かしてもらえたら嬉しいです。フランスでは「メスクラン」という習慣があって、季節の野菜やハーブの新芽をいろいろとりまぜて、季節を感じながら食べるのです。日本でいうなら、春の七草を入れた七草粥のようなイメージでしょうか。季節を先駆けていただき、それぞれの植物の持つ味、香り、にがみなどを楽しみます。

さつまいも、ハーブ生産者大和田亨さんさつまいも、ハーブ生産者大和田亨さん

Q:代々生産されていたさつまいもに加え、季節の野菜やハーブなどを生産されるようになったきっかけがあれば、教えていただけますか?

大和田さん:もともと自分が食べることが大好きで、地元のレストランでも、西洋野菜やハーブなど様々な野菜をもっと使ってほしい、という思いがはじまりです。地元のレストランの中には、その当時は珍しかった西洋野菜を、築地から仕入れている店もあったのですが、地元の野菜を使えば、新鮮でもっと豊な料理ができると考えました。以前から、フランスの街角に立つマルシェ(市場)に憧れを持っていました。それぞれの生産者が、とれたての野菜、チーズなど農産物を持ち寄って、街の人たちが、ひとつひとつ手に取って買っていく。野菜も包装されずに、ひとつひとつ形が違っていても、選んで必要な分だけ買うことができて、その場で生産者と食べる人が会話を楽しむ。そんなやりとりや、それができる場が野菜を通してできたらいいなと思っていました。

さつまいも、ハーブ生産者大和田亨さんさつまいも、ハーブ生産者大和田亨さん

Q:さいごに、おすすめの野菜の食べ方を教えていただけますか?

大和田さん:サラダで食べる野菜は、できるだけシンプルに、オリーブオイルと自然塩を少だけかけて、野菜の持つ香りを味わってほしいと思います。ビーツやルバーブなど、日本ではまだ一般的でない野菜もいろいろ作っています。ルバーブは火にかけて煮ると、すぐにやわらかく溶けて、ジャムになります。ヨーグルトととても合いますよ。色がきれいなビーツは、ボルシチだけでなく、焼いたり生で食べたりしてもおいしいです。珍しい野菜もいろいろ試して、新しい出会いを楽しんでいただきたいと思います。

海に近くミネラルが豊富だといわれる広々とした畑には、何種類もの珍しい野菜やハーブが、となり合って育っています。「この野菜は、なんですか?」と質問しながら、今畑で育てている種類を教えていただくと、40種類もありました。毎朝畑に出て、ひとつひとつの野菜の様子を見て収穫されます。恵比寿店でマルシェを開催した時には、大和田農園さんの新鮮な色とりどりの野菜がならび、お客様にたいへん喜んでいただきました。野菜の生命力にまかせる、という大和田さんの原点は、子どものころに庭や山になっていた、いちじく、柿の実を食べて感じた、甘さ、香り、その美味しさだと話してくださいました。自然になったものの美味しさにはかなわない。人が手をかけて、生命力をそいでしまっては、おいしくならない。大和田さんのお話からは、大切なものを心から信じる強さを感じました。