GREENBOWLのことをよく知っていただくために、日々のできごと、野菜や生産者の方のこと、お店のこと、メニューやおすすめの食材のことなどを、写真とともにお届けします

レタス農家甘利崇雄さん

甘利崇雄さん
レタス生産者(野菜生産者)

有限会社 アマリファーム
www.amarifarm.com

長野県小諸市で、レタス・白菜・ねぎなどを生産されています。GREENBOWLのメニューにはレタス・グリーンリーフ・サニーレタスなど甘利ファームの野菜をたくさん使わせて頂いています。
農業に従事される前は、デザイナーとして働かれていた甘利さんは、アマリファームの3代目として、若者が誇りを持って働ける農業を実践していらっしゃいます。高原のレタス畑を訪ねてお話を伺いました。

Q:野菜づくりで大切にしていることは、どんなことですか?

甘利さん:私たちの仕事は野菜づくりではなく、まず土づくりだと考えています。健康でおいしい野菜は、健康で豊な土から育つのだと思います。
野菜をつくるには、水・土・太陽が欠かせない要素です。すべてが自然の恵みですが、その中でも土は人の手と知恵でより良くしていくことができます。土に種を蒔いて野菜をつくることは、例えれば、畑の持っている貯金(栄養分など)を使わせていただくことで、野菜を収穫した後は、使った分を人の手で畑に返すようにしています。私たちは、肥料として自ら作った堆肥を畑に入れています。

レタス農家甘利崇雄さんレタス農家甘利崇雄さん

Q:堆肥とはどのようなものなのか、教えていただけますか?

甘利さん:国産の間伐材・稲藁・蟹殻・コーヒー豆の皮・食物残査(野菜加工する際に出る人参、大根、玉葱の皮を発酵させたもの)・畜産で出た堆肥・竹炭・浅間山麓の腐葉土などを混ぜて発酵させ、完熟したものを堆肥として畑に入れています。

Q:さまざまな自然物でつくられているのですね。それぞれの役割を簡単に教えていただけますか?

甘利さん:これは、国産の間伐材のチップを7年ほどかけて発酵させたものです。握ると、やわらかく崩れるようになっています。建材に使われた木材だと、塗料や防腐剤が付着している可能性があるので、森から切り出した間伐材を集めています。それから、軽井沢丸山コーヒーさんからいただく、コーヒー豆の皮、畜産で出た堆肥、蟹殻、食物残査、稲藁、これらは土の中にいる微生物のえさになります。竹炭は細かい穴がたくさんあり、それが微生物の住処になります。そして地元の山で自然にできた腐葉土。腐葉土の中には、この地域にずっと生きている土着菌がたくさん住んでいます。信州の自然に合う土着菌の力を活かして発酵させて堆肥を作っています。
土が元気であれば、元気な野菜が育ちます。生命力が強く、病気に強い野菜になれば、薬を使うことも少なくてすみます。

甘利農園の一代目である我が家の祖父は、101歳になります。毎日このレタスと畑の野菜を食べて、今でも元気に畑仕事をしています。
土は先代、先々代から受け継いだ、一番の財産ですので、何よりも大切に考えています。堆肥として土に入れるものは、自然で安全なもの、できるだけ地元のものを使いたいと考えています。

土の中にいる菌の世界や土の状態は、人間の体や人が住む世界に似ています。
沢山の菌がそれぞれの働きを持っているので、なにかに偏るのではなくバランスがとても大切です。堆肥(栄養)も多ければよいということではなく、適量が大切で、それが土の力を充分に引き出すことになります。土も腹八分目ですね。
この土地は水はけのよい火山灰土壌で、標高も高く昼夜の寒暖差が大きい土地です。そして晴れの日が多く、野菜の栽培に適した土地で、甘く柔らかいレタスが育ちます。畑は標高600mから1300mのエリアに何カ所かあるので、標高差を活かして初夏から秋までの長い間おいしいレタスを収穫できます。

レタス農家甘利崇雄さんレタス農家甘利崇雄さん

Q:レタスのおいしい食べ方を教えていただけますか?

甘利さん:レタスをおいしく食べるには、新鮮なうちに食べきってください。サラダ、サンドイッチなどシンプルに生で食べるのはもちろん、しゃぶしゃぶや、味噌汁、スープにするのもお薦めです。チャーハンや炒め物にしても美味しいです。その時はレタスを最後に入れて、軽く火を通すようにします。火を入れると量がぐっと減るので、生で食べるよりも沢山の量を食べられます。

浅間山を背に広がるなだらかな斜面には、レタス・グリーンリーフ・白菜など沢山の野菜が朝露をつけて、太陽の光でキラキラと輝いていました。畑では甘利さんをはじめとして、若いスタッフの方々が元気に汗を流していらっしゃいました。農作業は日々変化する天候を読みながら、次になにをすればよいか、その時その時の判断の連続だとお話くださいました。この日も太陽が登る前から畑に出ていらしたそうです。
レタスを収穫しているところに近づいてみると、シャキッ、シャキッと瑞々しい音がして、レタスの清々しい香りが風に乗って広がっていました。